2019年5月29日(水) - 30日(木)、ザ・プリンスパークタワー東京にて、Microsoft de:code 2019が開催されました。
開発者をはじめとする、IT に携わるすべてのエンジニアの皆様を対象にした、日本マイクロソフト社最大規模のテクニカルカンファレンスです。
なんと今回、Azure PlayFabを使った開発事例として弊社開発のスマホアプリ「競技かるた ONLINE」をご紹介いただけることになりました!
マイクロソフトさん本当にありがとうございます!
de:codeは2日間に渡って開催されたのですが、2日目の「個人開発者からトリプル A まで! PlayFab でコネクテッド ゲームを作ろう」というセッションにて「競技かるた ONLINE」をご紹介いただきました。
Azure PlayFabは、クラウド接続ゲームのバックエンドプラットフォームで、ログインや課金回り、更新やイベントのリアルタイム分析をサポートしています。
PlayFabを活用したゲームアプリが日本ではまだ事例が少なかったため、今回はPlayFab活用事例として「競技かるた ONLINE」をde:codeで取り上げていただくことになりました。
「競技かるた ONLINE」では PlayFab でユーザーの管理をしています。
ゲーム内のユーザーのアカウント管理を始め、勝率やレート、札の取得率、ランキング、ポイント、課金等の管理を行っており、
CloudScriptによって、1日1回の無償プレイや、ポイント消費、レート算出をサーバー側で行っています。
PlayFabのおかげで、サーバー、データベースの構築の負担が減り、保守、運用、分析が容易にできています。
セッションでは、PlayFabを使ったLiveOpsについて説明を聞くことができたので、大変参考になりました。
ちなみに、リアルタイムオンライン対戦は、Photon Cloud を利用して実装しています。
Photonによって、「競技かるた ONLINE」では世界中のユーザーが、iOS/Android/windows(今後リリース予定)などプラットフォーム問わず、リアルタイムで対戦することが可能です。
Photonを活用することで、リアルタイム、マルチプレイ、マッチメイキング、クロスプラットフォーム等、容易に実現できました。
PlayFabを使ってみての感想
競技かるたONLINEでPlayFabを採用した理由は、
・ドキュメントが見やすい
・Photonとの親和性が高い
・インディーズプランが用意されている
点です。
英語のドキュメントしかありませんが、APIリファレンスを見れば大体わかる内容になっていて、ユーザ登録から、データのやり取りまでスムーズに実装できました。
Webドキュメントからサンプルリクエストをすぐに実行できるのも助かりました。
CloudScriptを使えば、ランクマッチの不正対策や、プレイヤー同士のレートの算出などの複雑な処理でも、サーバー内で処理できるのは便利でした。
また、ネットワーク対戦はPhotonを使っていますが、PlayfabとPhotonは連携可能で、Photonのイベント情報をCloudScript側で受け取ることもできます。
料金はインディーズプランが用意されていて、小規模なプロジェクトであれば利用でき、月1万ほどで運用できているので非常に助かっています。
プレイヤーごとにイベント履歴が逐一保存され、不正なリクエストをしていないか確認できるので、わざわざログ解析を個別に実装しなくても運用できています。
また、課金のレシートの照合や、ランキング、共通のタイトルデータの管理など、ゲームを運用する上での機能が元々あるので、かなり実装コストを抑えられたと思います。
今後は、ランキングや、ログ機能が強化されていくようなので、対応が待ち遠しいです。
de:code2019に参加してみての感想
初めて、decodeに参加させていただき、色々なセッションを見てまわりましたが、若い方も多く熱気がすごかったです。参加者全員が積極的にセッションの参加や参加者同士のコミュニケーションを図っていたことが印象的でした。
参加してきたセッションは以下になりますが、一つ一つ紹介や感想を述べるととても長くなるので、ここでは割愛します。
DAY1
DT10「最高のげーむをつくろう! マイクロソフト Game Stacks でゲーム開発をしよう!」増渕 大輔(日本マイクロソフト株式会社)
CM02「HoloLens 2 アプリ開発」中村 薫(株式会社ホロラボ)
CM13「Google Home や Amazon Echo、LINE Clova の自作スキル開発! Azure Functions でクロス プラットフォーム開発入門」 千代田 まどか(マイクロソフト コーポレーション)
DAY2
CM03「Azure Spatial Anchors を使用した iOS ARKit アプリケーション開発入門」鈴木 敦史(日本マイクロソフト株式会社)
IT06「Azure IoT in Real World! - 活用事例とその裏側をとくと解説。」村林 智 (日本マイクロソフト株式会社)、遠山 修 (コニカミノルタ株式会社)、水田 篤彦 (ソフトバンク・テクノロジー株式会社)
DT01「ゲーム メーカー目線で Azure を活用した開発インフラのクラウド シフトとアプリ設計事例紹介」八重樫 剛史 (株式会社バンダイナムコスタジオ)、竹村 伸太郎 (株式会社バンダイナムコスタジオ)
DP08「個人開発者からトリプル A まで! PlayFab でコネクテッド ゲームを作ろう」増渕 大輔 (日本マイクロソフト株式会社)、今冨 洸平 (株式会社 room6)
展示ブースではHoloLensを使った技術やサービスを企業が紹介しており、HoloLensをまだ体験したことがなかったので、ラッキーだと思ってお邪魔してきました。
HoloLensと言えば、基調講演に登壇したアレックス・キップマン氏のHoloLens 2のデモが素晴らしかったです。3D収録した自身のプレゼンを、音声を英語文字起こし翻訳、Text2Speechで読み上げ、音声を3Dボディに同期して、ご本人は一切日本語喋れないにもかかわらず、レンズ越しのキップマン氏は日本語でプレゼンをしていました。
1日目のセッション後に参加者パーティーが開催されるのですが、抽選会がありまして、なんと360度カメラのTHETAを頂きました。
個人的に欲しいものの1つだったので、とても嬉しいです。大事に使わせて貰います。
ぜひ来年も参加したいです。